価格を落とせば早く売れる
「もう少し待ってみよう」と様子を見ているうちに、ますます売れなくなる。もし、これが買い替えで、すでに新しいほうのローンがはじまっていたら大変である。ぐずぐずしているうちに、金利がかさんでくる。実際は、たとえどんな物件でも相場より安ければかならず売れる。この場合の相場とは、悪い物件のときはその相場、逆によい物件の場合はその相場ということだ。それよりも安ければ早い時期に間違いなく売れる。だから、買い替えを急ぎたいなら、相場より価格を落とせば早く売れるのだ。早く売れれば売れただけ、早く新しいところが手に入る。こういう市況では、長く待ったからといって高く売れるということはない。むしろ、早く売って早く買うほうが賢い方法ではないだろうか。どんどん下がるほうが普通というこんな時期でも、値が上がるまで売りたくないくせに、新しい家は早く押さえたいというお客さんがいる。バブルの夢を追いつづけるのはもうそろそろ卒業したらどうだろうか、というのがわたしの率直な気持ちである。いまは一般の住宅が投機の対象になりえないのに、買いたい物件が見つかった段階でもまだ売ろうという気にならない。むしろ、売れてから、つまり買う人が出てきたら、予算に見合った物件を買うのが現在のセオリーなのに、そういう現実をわかろうとしないのだ。だから、不動産屋のなかにはお客さんのいい分を持ち上げて、お客さんの思いのままに気にいった買い物件をすすめて、売却のほうはお任せくださいと支払いぎりぎりまで引っぱって、買い取りの専門業者などに払い下げてしまう乱暴な業者も出てくるのである。そういう業者を動かしているのは、じっはお客さん自身なのだということを認識してほしい。
